London, Jack. White Fang. 1906
狼と犬の雑種の母(She-wolfと呼ばれるが、後にKicheという名を付けられていたことが判明する)と狼の父の間に生まれた子供(後にWhite Fangと名付けられる)が野生を生きのびる術を身につけ、そして"the love-master" であるWeedon Scottに出会い、彼とともにサンフランシスコで家庭犬として生きるようになる物語。From nature to civilizationのナラティブなのだけれど、まぁ犬の話なので、反則的に泣ける。久しくあっていなかったためWhite Fangを自分の子供として認められない母犬に追い払われるシーンや、Scottがいなくなってごはんが食べられなくなるシーン、そして最後に自分とCollieの子犬を舐めるシーンなど、せつなつぼが満載である。人間同士だと描けない愛情みたいなもんなのだろうな。ある種、男同士の愛をこうしてしか描けないということなのかもしれない。あとSea-WolfとShe-Wolfのだじゃれも興味深い。ちなみにこの作品によってLondonは1907年にTheodore Looseveltから"nature-faker"として糾弾されることになったらしい。動物をhumanizeした、として。なかなかこれも面白い問題(詳しくはNature Fakers Controversy を参照)。
Jack London's Socialistic Social Darwinism (Jonathan Berliner)
